ペット用体温計の選び方|犬猫の体温を負担なく測る5製品を部位・測定時間・防水で比較

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「うちの子、なんだか元気がない気がする。触ると熱い?」と不安になって、ペット用の体温計を探している方は多いのではないでしょうか。結論から言うと、合う1本は測る部位と、その子が測定を嫌がる度合いでほぼ決まります。犬や猫は脇や口では正しく測れないため、動物用の体温計を用途で選び分けるのが失敗しない近道です。状況別の目安は次のとおりです。
- 迷ったらまず: 正確さと速さのバランスがよい直腸式(アステック サーモフレックス2。約8秒・防水IP67・動物病院でも使われる直腸式)
- 挿入を嫌がる子に負担をかけたくない: 耳で測る非侵襲タイプ(アステック Pet-Temp PT-300。約1秒。価格は高めの1万円台が目安)
- 国内メーカーの安心感と広い測定範囲がほしい: 富士平工業 動物用電子体温計FHK(直腸式・柔軟なTPE先端)
- まず手頃に1本試したい: Ci 動物・ペット用デジタル体温計 MT-G19(直腸式・フレックス先端)
- 水洗いして清潔に保ちたい・多頭飼い: 防水加工のDIGIFLASH(直腸式・細身設計)
この記事では、いま日本で流通している動物用体温計5製品を、公式サイトとメーカーの仕様をもとに比較します。あわせて、犬猫の正常体温の目安と、動物病院に行くべきかを見極める目安も整理しました。ただし体温計はあくまで体温を測る道具であり、測った数字だけで病気を判断するものではありません。「いつもと違う」と感じたら、数値にかかわらず動物病院に相談してください。
どれを選べばいい?まずは測る部位で5製品をひと目で比較
まずは5製品を並べた表をご覧ください。動物用体温計は大きく、おしりから測る直腸式と、耳の鼓膜の温度を赤外線で読む耳式に分かれます。並び順は総合的な優劣ではなく、測る部位と用途で選びやすい順です。仕様はメーカー公式ページの公開情報にもとづいています。
| 製品名 | メーカー・型番 | 測定部位 | 測定時間 | 測定範囲・精度 | 防水 | 先端 | 医療機器区分 | 価格帯の目安 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| サーモフレックス2 | アステック TF-19U1 | 直腸式(予測式) | 約8秒 | 32.0〜43.9℃・±0.1℃ | IP67 | 柔軟先端 | 動物用一般医療機器 | 数千円台(変動) |
| Pet-Temp PT-300 | アステック PT-300 | 耳式(鼓膜赤外線) | 約1秒 | 34.0〜43.0℃・±0.2℃ | 記載なし | 耳式(先端なし) | 動物用医療機器 | 1万円台(変動) |
| 動物用電子体温計FHK | 富士平工業 16012700 | 直腸式 | 約30秒 | 30.0〜50.0℃・±0.1℃ | 記載なし | TPE樹脂で柔軟 | 動物用一般医療機器 | 変動あり |
| MT-G19 | Ciメディカル MT-G19 | 直腸式 | 約10秒 | 32.0〜42.9℃・±0.1℃ | 記載なし | フレックス先端 | 記載を確認できず | 手頃(変動) |
| DIGIFLASH | GENIA SA(仏) | 直腸式 | 約10秒 | 32.0〜42.99℃・0.01単位 | 防水加工(水洗い可) | 細身設計 | 記載を確認できず | 変動あり |
この表でまず見ていただきたいのは「測定部位」と「測定時間」の列です。直腸式は正確さで選ばれ、動物病院でも使われますが、おしりに差し込むぶん嫌がる子もいます。耳式は約1秒と速く挿入の負担が少ない一方、価格は高めです。じっとしているのが苦手な子ほど、測定時間の短さが効いてきます。なお価格は変動します。最新価格は必ず各販売ページでご確認ください。
正確さと速さのバランスから最初の1本を選ぶなら、直腸式のサーモフレックス2が候補になります。
うちの子に合うのはどれ?選ぶときの5つの見どころ
直腸式と耳式、どちらを選ぶか
いちばん大きな分かれ道が測る部位です。直腸式は、おしりから体の内側の温度を測るため、体温を正確につかみやすいのが特長です。動物病院でもこの方式が使われています。ただし差し込む必要があるため、嫌がる子や暴れる子には負担になりやすい面があります。
耳式は、耳の中の鼓膜が出す赤外線を読み取って体温を推定します。差し込まずに約1秒で測れるため、挿入を嫌がる子には負担の少ない選択肢です。一方で、耳あかや当てる角度で数値が振れやすく、直腸式より価格も高くなりがちです。なお、体の表面にかざすだけの非接触タイプもありますが、体表の温度を測るため誤差が出やすいとされます。この記事では、公式仕様をきちんと確認できる耳式を非侵襲の代表として扱っています。
測定時間 — 嫌がる子ほど短いほうがいい
じっとしていられる時間には個体差があります。今回の5製品では、耳式のPet-Temp PT-300が約1秒ともっとも短く、直腸式ではサーモフレックス2が約8秒、MT-G19とDIGIFLASHが約10秒、FHKが約30秒です。動くのが苦手な子や、測ろうとすると逃げてしまう子には、短時間で測れるタイプが向いています。
先端のやわらかさ — 人間用を代用しない理由
直腸式を選ぶなら、先端の素材も見ておきたいところです。人間用の体温計は先端が硬く、犬猫のデリケートな粘膜を傷つけるおそれがあります。動物用にはTPEなどの柔らかい素材や、しなるフレックス先端を採用した製品があります。サーモフレックス2は柔軟先端、富士平工業のFHKはTPE樹脂、Ci MT-G19はフレックス先端をうたっています。嫌がる子ほど、こうした先端のやさしさが差になります。
防水 — 水洗いできると衛生管理がラク
おしりから測る直腸式は、使うたびに清潔にしたいものです。防水性能があれば、本体を水で洗い流して衛生を保てます。サーモフレックス2は防塵防水のIP67をうたい、DIGIFLASHは青い部分を水洗いできる防水加工とされています。多頭飼いでこまめに消毒したい方や、衛生面が気になる方は、防水対応かどうかを確認しておきましょう。
価格帯 — 直腸式と耳式で大きく分かれる
価格は方式によって差が出ます。直腸式は手頃なものが多く、数千円台から選べます。耳式のPet-Temp PT-300は非侵襲で速いぶん、1万円台が目安と高めです。予算とその子の性格を照らし合わせ、「毎回すんなり測れそうか」を軸に選ぶと納得しやすいはずです。価格は変動するため、具体的な金額は各販売ページで確認してください。
そもそも何度が正常?犬猫の体温の目安と、病院に行くべきサイン
体温計を選ぶ前に、知っておきたいのが「何度なら正常なのか」という目安です。ここで示すのはあくまで一般的な目安であり、診断ではありません。数値は個体・年齢・興奮や運動によって変動します。最終的な判断は必ず獣医師に委ねてください。
一般的な情報として、犬・猫の平熱はおよそ38.0〜39.0℃前後とされることが多いようです。39.5℃を超えると高め、40℃を超えると発熱と受け止められることが一般的です。反対に、36℃台前半以下の低体温や、40℃台後半の高い発熱は、緊急を要する状態とされています。ただし、これらの数値は健康な状態の目安であって、この範囲に入っていれば安心・外れていれば病気、と機械的に判断できるものではありません。
大切なのは、数値そのものよりも「いつもと違う」というサインです。ぐったりしている、食欲がない、震えている、呼吸が荒いといった様子があれば、体温が目安の範囲でも動物病院に相談してください。反対に、測定値が高め・低めに出ても、測り方や興奮で振れることがあります。1回の数字だけで自己判断せず、気になるときは受診するのが安心です。
体温計は、こうした「いつもと違う」に早めに気づくための道具のひとつです。体温計で病気がわかる・防げるわけではありません。あくまで日々の様子を見守る手がかりとして使い、判断は獣医師に委ねましょう。
部位・用途別のおすすめ5製品 — 仕様と向いている子
ここからは5製品を1つずつ見ていきます。評価は各メーカーの公式仕様にもとづいて整理しました。どれが唯一の正解ということはなく、その子の性格と測り方に合うものが正解です。
アステック サーモフレックス2(TF-19U1) — 正確さと速さのバランスで最初の1本に
- メーカー・型番: アステック TF-19U1(動物用一般医療機器)
- 測定部位: 直腸式(予測式)
- 測定時間: 約8秒
- 測定範囲・精度: 32.0〜43.9℃・±0.1℃
- 防水: IP67
- 先端: 柔軟先端で腸を傷つけにくい設計
- そのほか: 前回値メモリ、自動電源オフ、電池CR1632で約2,700回、約18g
- 価格: 変動あり。最新価格は販売ページで確認
直腸式のなかで、正確さ・速さ・防水をバランスよくまとめた製品です。約8秒で測れる予測式で、先端は腸を傷つけにくい柔軟なつくりとされています。防塵防水のIP67をうたい、使ったあとに水で洗い流せる点も衛生的です。直腸式は動物病院でも用いられる測定方式で、正確さを重視する方に向きます。
正確さを重視しつつ、なるべく短時間で測りたい方に、最初の候補としておすすめできます。
アステック Pet-Temp PT-300 — 挿入を嫌がる子に、耳で約1秒
- メーカー・型番: アステック PT-300(動物用医療機器)
- 測定部位: 耳式(鼓膜の赤外線を検知)
- 測定時間: 約1秒
- 測定範囲・精度: 34.0〜43.0℃・±0.2℃
- 電池寿命: 約5年
- そのほか: レンズカバーは使い捨て、犬・猫・うさぎなどのコンパニオンアニマルに対応
- 価格: 1万円台が目安。変動あり。最新価格は販売ページで確認
耳の鼓膜が出す赤外線を読み取り、約1秒で測る耳式です。差し込まずに測れるため、おしりに触られるのを嫌がる子や、じっとしていられない子の負担を減らせます。レンズカバーは使い捨てで衛生を保ちやすく、犬・猫・うさぎなどに対応します。精度は±0.2℃と直腸式よりわずかに幅があり、価格は1万円台が目安と高めです。この点は正直にお伝えしておきます。
差し込むタイプがどうしても苦手な子と暮らす方や、素早く負担なく測りたい方に向いています。
富士平工業 動物用電子体温計FHK(16012700) — 国内メーカーの安心と広い測定範囲
- メーカー・型番: 富士平工業 16012700(動物用一般医療機器・国内製造)
- 測定部位: 直腸式
- 測定時間: 約30秒(継続検知あり)
- 測定範囲・精度: 30.0〜50.0℃・±0.1℃
- 先端: 挿入部はTPE樹脂で柔軟
- 価格: 変動あり。最新価格は販売ページで確認
国内メーカーが手がける直腸式で、挿入部にはTPE樹脂を使い、柔軟性に配慮しています。測定範囲は30.0〜50.0℃と5製品でもっとも広く、±0.1℃の精度をうたいます。測定時間は約30秒とやや長めですが、そのぶんじっくり実測します。落ち着いて測らせてくれる子や、国内メーカーの安心感を重視する方に向いています。
じっとしていられる子で、国内製の直腸式を選びたい方に候補となります。
Ci 動物・ペット用デジタル体温計 MT-G19 — 手頃に1本試したい人の入門
- メーカー・型番: Ciメディカル MT-G19
- 測定部位: 直腸式
- 測定時間: 約10秒(平衡温は継続実測)
- 測定範囲・精度: 32.0〜42.9℃・±0.1℃
- 先端: フレックス先端
- そのほか: 前回値メモリ、電池LR41で交換可、約160×25×15mm
- 価格: 手頃な価格帯が目安。変動あり。最新価格は販売ページで確認
手頃な価格帯の直腸式で、まず1本試してみたい方の入門に向く製品です。しなるフレックス先端を採用し、約10秒で測れます。前回値メモリを備え、電池は交換できます。±0.1℃の精度をうたい、日常の見守りに使いやすい仕様です。
高機能よりも、まず気軽に体温を測る習慣を始めたい方に向いています。
DIGIFLASH(デジフラッシュ)直腸検温タイプ — 水洗いできる衛生性と細身設計
- メーカー: GENIA SA(フランス)
- 測定部位: 直腸式
- 測定時間: 約10秒
- 測定範囲・精度: 32.0〜42.99℃・0.01単位表示
- 防水: 防水加工で青い部分を水洗い可
- 対象: 犬・猫・うさぎに対応
- 価格: 変動あり。最新価格は販売ページで確認
水洗いに対応した防水加工が特長の直腸式です。青い部分を洗い流せるため、使うたびに清潔を保ちやすく、こまめに消毒したい方に向いています。0.01単位で細かく表示し、細身で扱いやすい設計です。犬・猫・うさぎに対応します。
多頭飼いで衛生管理をこまめにしたい方や、細身で扱いやすいものを探している方に候補となります。
犬猫の体温の測り方 — 負担を減らすコツ
直腸式で測るときは、先端に少量のワセリンなどを塗るとすべりがよくなり、負担を減らせます。無理に深く入れず、肛門にそっと差し込んで固定します。嫌がって暴れるときは、二人がかりで体を優しく支えると安全です。測り終えたら、防水対応の製品は洗って清潔にしておきましょう。
耳式で測るときは、耳の穴の向きにまっすぐ当てるのがコツです。角度がずれると数値が振れやすくなります。耳あかが多いときは、測る前に耳の状態を確認しておくと安定します。
いずれの方式でも、興奮直後や運動直後は体温が高めに出ることがあります。落ち着いたタイミングで、できれば毎回同じ状況で測ると、その子の平常値をつかみやすくなります。ふだんの数値を知っておくと、「いつもと違う」に気づきやすくなります。そして、気になる変化があれば、数値にかかわらず動物病院に相談してください。
購入前によくある3つの疑問
人間用の体温計を犬や猫に使ってもいいですか?
おすすめしません。人間用は先端が硬く、犬猫のデリケートな粘膜を傷つけるおそれがあります。また、犬猫の平熱は人間より高いため、測定範囲や精度も動物向けとは前提が異なります。動物用に設計された体温計を選んでください。
非接触の体温計なら触らずに測れて楽ではないですか?
体の表面にかざす非接触タイプは手軽ですが、測るのが体表の温度のため、体の内側の体温とはずれが出やすいとされます。正確さを重視するなら直腸式、負担の軽さを重視するなら耳式というように、目的で選ぶのがおすすめです。
平熱の範囲なら病院に行かなくて大丈夫ですか?
体温が目安の範囲でも安心とは限りません。体温はあくまで手がかりの1つです。ぐったりしている、食欲がない、震えている、呼吸が荒いといった様子があれば、数値にかかわらず動物病院に相談してください。反対に数値が高め・低めに出ても、測り方や興奮で振れることがあります。1回の数字だけで判断せず、迷ったら受診するのが安心です。
※本記事は各メーカーの公式サイト・販売ページの公開情報にもとづく比較記事です。仕様・価格は2026年8月の執筆時点の情報であり、変動します。動物用体温計は体温を測る機器であり、病気の診断・治療・予防をおこなうものではありません。正常体温の数値は一般的な目安であり、個体差があります。愛犬・愛猫の様子に気になる変化があるときは、体温の数値にかかわらず動物病院にご相談ください。最新の情報は各販売ページでご確認ください。